こんばんは。お久しぶりです。
昨年から今年にかけてついて打撃を受けることが多く続いています。
長年打ち込んでいた仕事に本当に自分は戻りたいのかどうか自問自答しています。
そんな折りに読んでいた『自省録』(マルクス・アウレリウス著)にぴったりな言葉がありました。
「何かするときいややながらするな、利己的な気持ちからするな、無思慮にするな、心に逆らってするな。君の考えを美辞麗句で飾り立てるな。(途中略)曇りなき心を持ち、外からの助けを必要とせず、また他人の与える平安を必要とせぬように心がけよ。(人に)まっすぐ立たせられるのではなく、(自ら)まっすぐ立っているのではなくてはならない。」「すべて君の見るところのものは瞬く間に変化して存在しなくなるであろうということ。そしてすでにどれだけ多くの変化を君自身が見届けたことか、日夜これに思いひそめよ。」
また同時並行読みしている『フランケンシュタインあるいは現代のプロメテウス』(メアリー・シェリー著)の一文で先端技術の開発に心血を注ぐ偉人の顔や名前を思い浮かびました。
ヴァルトマン教授:「そうした人たちの飽くなき情熱があったればこそ、現代の科化学者たちがよって立つ知識の基礎が築かれたわけですからね、そういう意味では感謝すべきなのです。事実を明らかにすると言う部分では、彼らの果たした役割は大きいのです。天才の努力というものは、たとえその向かう方向が誤っていたとしても、突き詰めていけばまず間違いなく、人類にとって実質的に利益をもたらすものなのですよ。」
『フランケンシュタイン』は約200年以上前に書かれたとは思えないほど現代に通じる科学及び自然科学についての造詣が深く、しかも学校教育をうけていない女性がかいた作品です。芹沢恵氏の翻訳も平易でとっつきやすいです。映画のフランケンシュタインのようなグロテスクを前面に出したものではなく、人間によって作り出され人間界に放置された怪物の悲劇・孤独・苦悩が知的で美しい文章に彩られながらストレートに読者の胸に迫ってきます。
〈マージン・コール〉(2009)、〈ウルフ・オブ・ウォールストリート〉(2013)、〈マネー・ショート華麗なる大逆転〉(2015)-映画で金融の世界のお勉強しました(^^)ー
こんばんは。
今回は金融(投資)をテーマとした事実ベースの映画を紹介します。
①〈マージン・コール〉 アマゾンプライムで観られましたがU-NEXTでは観れません。
2007年アメリカ大手投資銀行リーマンブラザースの倒産が着火点となった世界金融危機リーマン・ショックを題材としています。投資銀行で起きた24時間のドラマです。
②〈ウルフ・オブ・ウォールストリート〉
しがないサラリーマンのジョーダンは投資会社に勤務する人間の羽振りの良さに惹かれ運よく大手投資会社に入社し景気が良くなってきた矢先のブラックマンデーで会社が倒産。だが株の売買が自分の人生を好転させると確信したジョーダンは株仲買人の資格を取り、再び小さな投資会社にはいり、いわゆるクズ株を売りさばき頭角を現し設けてゆき、独立して自分の投資会社を立ち上げる。そこから金、女、ドラッグ、不正取引の泥沼にはまり込んでゆく。。
③〈マネー・ショート華麗なる大逆転〉
リーマンショックに端を発した不動産融資の不良債権の焦げ付きを題材とした映画です。これら3つの映画は素人の私には社会勉強となりました。
〈ジュリー&ジュリア〉、〈ワース命の値段〉ー「補償」でリンクさせ無理くりピックアップ!(^^;ー
こんばんは。
皆さま、いかがお過ごしですか。私もようやく気力が戻ってきたのでそろそろ仕事探しをしようかなと思いつつ、見たい映画が一生かかっても観きれないほどあり迷っています。もう心身ともに疲弊するような働き方はしたくないし。。 (;'∀')
正直言ってケアマネの仕事って支えてもらうことが権利で当たり前だと勘違いしている本人と家族の対応に心が削られること大きい職業です。20年前とは違う世界になってしまったようです。(._.)
今日は料理で結ばれた約半世紀近く時代差ある二人の女性の物語と9.11事件後の犠牲者・遺族への「補償」をテーマとした実話映画を紹介いたします。
①〈ジュリー&ジュリア〉(2009米)
公共機関の補償関係部門に勤務し911事件の処理に追われているジュリーは夫と猫の二人暮らし。30歳を目前にした大学時代の仲良4人組の恒例のサラダ会が憂鬱だった。友人たちはそれぞれの仕事で他人に自慢できるほど成功しているが、作家を夢見た奮闘したが夢破れコールセンター業務でいわれのないクレームをぶつけられ疲弊する毎日を送っていた。サラダ会の1人でジャーナリストの友人がジュリーにインタビューしたいと頼むで快諾し出来上がった内容は「ニューヨークの夢破れた世代の1人ジュリー」だった。傷ついた彼女は夫に愚痴った時に助言された素人でも無料で自分の考えを発信できるブログで好きな料理作りについて書くと決める。それも実家にあったジュリア・チャイルドの料理本『王道のフランス料理』のレシピ524項の再現記録を365日以内で再現し発信すると決める。その名は”ジュリー/ジュリア プロジェクト”だった。
物語は第二次世界大戦後に外交官だった夫の赴任地パリに帯同したジュリアがプロの料理人を養成する名門学校ル・コルドン・ブルーで学んだ後に家庭でも再現し夫や友人たちにふるまった料理レシピを出版するまでの過程と、平凡な公務員のジュリーがアメリカの家庭料理を変えたジュリア・チャイルドの料理の魅力とジュリアの人間としての魅力を伝えるブログの発信を通して自分を見つけてゆく過程を描いています。
大柄なジュリアと比較的な小柄な夫ポールの愛があふれる関係で一見幸福そのものに見えるようで子供に恵まれなかったジュリアの傷心がひしひしと伝わります。だからこそ仕事をやめ専業主婦になったジュリアは打ち込めるものを探し、食通の夫に導かれ美食に目覚めフランス料理をマスターすることを決める。
他方ジュリーはジュリアの料理の再現ブログで多くの読者を獲得してゆき、ついにはまだ存命していたジュリアにジュリーのブログの存在が知らされるが。。
この映画で印象に残ったセリフを記します。
ジュリー:「私が8歳だった時に父が上司を夕飯に招待したの その時の料理がジュリアの料理本の牛肉の赤ワイン煮込みだったの。(まるで)ジュリアがそこに居るような気がしたわ。料理の妖精になって部屋の片隅で見守っている気がしたの。だから上手にできたのよ。」
ジュリア:フランス料理を英語で書いた本格的な料理本を出版することを決心した彼女に夫が無理しなくてもと助言した際に「もし(あの当時ウィンストン・)チャーチルが闘うことを避けていたら、今頃バッキンガム宮殿にヒトラーがいたのよ。」
とにかくジュリア役のメリル・ストリープのコミカルな演技が光りそして当時の彼女の生きる環境がとても楽しいです。メリル・ストリープの演技力でストリープのファンになるだでけでなく、ジュリア・チャイルドのファンにもなってしまうかもしれません。ファンになってしまった私は早速検索して彼女の半生を丹念に映像化したYouTubeを見つけました。当該映画同様に2026.9.30までの限定公開です。下記にリンクを貼りましたので宜しければどうぞ。
②〈ワース命の値段〉(2020米)
2001年9月11日の世界同時多発テロ事件後の犠牲者・遺族への「補償」をテーマ。
ケン・ファンバーグは主に民間企業対個人間で問題となる死亡後の補償を専門とし大学でも講義を担当する敏腕弁護士。911事件直後に政府からの打診で被災被害者への補償問題処理の特別管理人に自らの意思で無償の特別管理人となる。
政府からの補償問題解決の条件は個別訴訟の泥漿に陥ることなく一括処理、被災者の80%からの補償請求があること、期限内での補償請求である事だった。
当初から膨大な被害者の数で困難を極めることは予測し得たが最初の被災者との話し合いで様々な問題が明らかになる。存命者の救済は被害当日付近で限定されてその後の後遺障害を想定していないこと、死亡者の「遺族」の範囲はどこまでなのか等だった。
またケンは冷徹な敏腕弁護士としてふるまい、所得によって「命の値段」が異なる補償の算定計算式に猛烈な反発を招いてしまう。この話し合いに参加していた妻をなくしたチャールズ・ウルフは話し合いの場で被害者の会のサイトを立ち上げたことを知らせるチラシを参加者に配り、後に補償管理人ファインバーグと対立してゆく。補償請求に応じる被害者はほとんど現れず、政府からもプレッシャーを掛けられ窮地に立たされたファインバーグは、当初は部下たちの被災者に対する対応に無駄が多いと批判的な目で見ていたが徐々に。。
この映画の冒頭で大統領や妻、周囲の人々がなぜこんなDirty Work(汚れ仕事)を自ら買って出るんだといぶかしがるのですが、ファインバーグは誰もやりたがらない難題山積の厄介な仕事なのは分かっているが誰かがきやらなければならないし、自分(の職業的キャリア)が適任であると説明する。そして全員の納得を得られないことは百も承知しながら今すぐに補償救済に向けて行動する必要性があることを語ります。
ファインバーグさんに尊敬の念を感じました。
この映画は人の命や身体的心理的損害・後遺症について違いを付けて金額処理することの是非や人の痛みに対する向き合い方の問題を観ている私たちに問いかけています。
もし宜しければ映画をご覧になって考えてみませんか。
※すぐに保存ボタンを押しました! ( ^^) _U ジュリアをもっと知りたい方はこの動画は必見です。
※監督のノーラ・エフロンは〈恋人たちの予感〉や〈めぐり逢えたら〉も手掛けています。
〈トランボ ハリウッドに最も嫌われた男〉(2015米)ー〈ローマの休日〉〈ジョニーは戦場に行った〉の原作者・脚本家ー
こんばんは。
今日は脚本家・作家のジェームズ・ダルトン・トランボ(1905-1976)の「劇的な」人生を語る実話映画を紹介させて下さい。
トランボは高額のギャラを得る一流脚本家としてハリウッドの映画製作の世界で活躍していた。時は第二次世界大戦後に米ソ冷戦の緊張が高まり、共産主義思想の支持者への”赤狩り”の嵐が吹き荒れていた。そして映画芸術の都ハリウッドにもその嵐が吹き始め、制作現場労働者の労働組合の指導者たちは非米活動委員会に召喚される。召喚されたダルトンは共産主義者か否かを審問の最初の質問で問われると「思考を罪と見做している。だが、そんな権利は存在しない。存在するならば世も末だ。強制収容所の始まりだ。」と抗議し議会侮辱罪で有罪となり11ヶ月間の投獄が決まる。
脚本依頼も途絶え生計を立てるために友人の脚本家の名前を借りて1つの作品を生み出し、世界的なヒット作品となる。その映画の題名はアカデミー賞受賞作〈ローマの休日〉だった。
執筆中に流れるラジオから「1つの自由が消えれば 他の自由も弱まります。1本の柱が倒れると家ごと傾くように。」と
出所後、ハリウッドの一流どころ映画制作会社での脚本執筆はなく、トランボはB級映画制作会社にみずから出向きどんな脚本でも書くと自分を売り込む。ハリウッドとは比べ物にならない安い執筆報酬だったこともあり、他の脚本家のいまいちな作品のリライト(手直し)も引き受ける。そして依頼された仕事を仲間の脚本家に仕事を回し、その脚本のリライトも引き受け仲間と助けた。
その後も偽名で次々と名作を世に送り出し、〈黒い牡牛〉で2度目のアカデミー賞を受賞する。
トランボの作品は次々と大当たりし、やがて彼が偽名で執筆している噂がハリウッド制作会社業界や彼を目の敵にするコラムにストヘッダー・ホッパーに気付かれる。
トランボへの脚本依頼をやめるよう脅すハリウッド映画協会のL・B・メイヤーを荒くれB級映画制作会社の経営者は追い返す。やがてトランボの元にはハンガリー出身のオットー・プレミンジャー監督から〈栄光への脱出〉、カーク・ダグラスから〈スパルタカス〉の脚本依頼が舞い込む。両監督は映画の制作発表でダルトンが脚本家であることを公にする。徐々に非米活動委員会の作った”ブラック・リスト”は形骸化してゆきトランボは脚本家として実名で作品を制作ができるようになり。。
この映画も登場人物が非常に多く、私には顔の見分けがなかなかつかず苦戦しました。ともすると冷戦時代の暗黒の時代を生きた人間の群像劇を深刻になりすぎず、ジョーク、ユーモア、皮肉を織り交ぜながらラストのトランボの演説シーンで映画製作者が私たちに伝えたいメッセージを届け物語が終わります。ダルトン・トランボ役のブラアン・クランストンの本当にいい味を出して素晴らしいです。
エンドロールで流れる曲はビリー・ホリデイのTain't Nobody's Businessです。
映画をこよなく愛する人に〈ニューシネマ・パラダイス〉と共に贈ります。(^_-)
※B級映画会社のブルースブラザーズがあの〈キングコング〉の作り手だったことをこの映画で初めて知りました。私が物心がついて映画館で初めて観た映画。懐かしいです。(=゚ω゚)
※眼も見えず口もきけないジョニーの唯一のコミュニケーション手段はモールス信号だった。
※映画の主人公を「ジョニー」としたのは第一次世界大戦時の志願兵募集キャッチフレーズ「ジョニーよ、銃を取れ」に対するダルトン・トランボから皮肉リプライと思われるとWikipediaのダルトン・トランボの項目にありました。
〈エディット・ピアフー愛の賛歌ー〉、〈私はマリア・カラス〉、〈マダムフローレンス!夢見るふたり〉ー愛しの歌姫(Diva)たちー
こんにちは。
毎日暑いのでTシャツを毎日とっかえひっかえ探して着ていたら、2年前に家族旅行の記念で買ったTシャツが出てきました。最初は自分が気に入ったものを購入しようとしたら子供たちからこっちにしなよと言われて渋々手にすると、背中に「旅に出ます。探さないでください。 知床」とでかでかとプリントされ鮭を背負ったクマの後ろ姿のイラスト付きのTシャツでした。訪問予定のないPC入力専業の日にそれを着て出勤し同僚に子供に勧められたと伝えると、「あ~、なるほど!あなたが居なくなっても私たち(子供)は探さないよ。」というメッセージなのね!と言われました。(゚Д゚)ノ
さて、今日は世界的に有名な歌姫の実話映画を紹介します。③は世界的ではありませんがある意味でアメリカのカーネギーホールで伝説を作った”歌姫”の物語です。
エディット・ピアフとマリア・カラスで泣いて、マダム・フローレンスで笑いそして温かい涙を流しワン・ツー・フィニッシュです!(^^♪
①〈エディット・ピアフー愛の賛歌ー〉(2007 フランス・イギリス・チェコ)
エディット・ジョヴァンナ・ガションはビリーホリデイと生まれ年の同じ1915年パリの貧困地区ベルヴィルで大道芸人の父とサーカス興業の歌手だった。母はエディットの面倒を見ることなく自分の母に預け行方をくらます。だがその祖母も育児放棄の状態だったため父は自分の母に預け軍隊に戻る。その祖母は娼館の営業を生業とし、エディットは娼婦たちに可愛がられながら育つ。除隊しサーカスの一向に参加する父が彼女を連れて行き、後に町の大道芸人に戻った父に促され歌い、観衆から喝采を得る。歌の才能を自覚した彼女はいつしか女友達と街頭で歌い日銭を稼ぎ暮らすようになる。ある日彼女の歌を聞いたクラブのオーナールイ・ルプレに才能を見出され彼の店で歌い評判となる。その幸せもつかの間に過ぎず、ルプレは殺害されエディットは再び無一文生活に逆戻りかと思われたその時に、以前ルプレの紹介で知り合った作家・作曲家・詩人のレイモン・オッソからいつでも連絡してくれと言われたことを思い出し彼に連絡する。
レイモンはエディットに本格的な声楽やプロのミュージシャンとしての立ち振る舞いをスパルタ式に教え込む。時にはレイモンに反抗して逃げ出し、そんな彼女をレイモンは場末の酒場から引き戻しプロへと育て上げる。
世界的な名声を勝ち得たピアフはニューヨーク公演ツアーでアメリカに遠征中のフランス人プロボクサーのマルセルセル・ダンと瞬く間に激しい恋に落ちるが。。
ビリーは1959年死去、ピアフは1963年47歳で死去しています。ピアフはビリーの存在を知っておりアルバムも持っていたそうです。
二人の深い縁を勝手に感じ入るonigwaraでした。(:_;)
②〈私はマリア・カラス〉(2017 フランス)
マリア・カラス(1923-1977)はギリシア系アメリカ人としてニューヨークで生まれ育ち、14歳で両親の祖国ギリシアのアテネ音楽院で有能な二人の師からオペラ声楽を学び2年後にアテネ王立が劇場でプロデビューに成功する。マリア・カラスはやがて30歳以上年上のイタリア人実業家メギニーニと結婚し、自分のマネージャーを務めるが彼女の名声と財産にすがるひものような存在となった。メギニーニがギリシアの海運王オナシスのクルーズ旅行に乗船し同伴したマリアはオナシスと出会い既婚同士の二人は恋に落ちる。
だが10年近くにも及ぶ公然と知られた”密かな関係”もオナシスとケネディ元大統領の未亡人ジャクリーヌ・ケネディとの電撃的な再婚の知らせで破局する。オナシスとの時間を優先することでオペラ歌手としての日々の厳しい研鑽から遠のいていたマリアの声は。。
この映画はカラスのインタビューと舞台での歌唱を中心に進めらる形式で物語性はほぼありません。オペラ歌手マリア・カラスに興味のある方だけが観るに耐えられる長時間映像です。
③〈マダムフローレンス!夢見るふたり〉(2016 イギリス)
フローレンス・フォスター・ジェンキンス(1868ー1944)はペンシルバニア州の富裕層家族の元に生まれた。18歳の時、父が決めた銀行家との結婚を拒み医師のジェンキンスと駆け落ち結婚をする。しかし相手は遊び人だったため、夫から梅毒をうつされ当時の医学では根治することが出来ない病として長年苦しんだ。駆け落ちしたフローレンスに激怒した父は遺産相続させないとしていたが、10数年後に離婚したフローレンスに結局遺産を相続を許した。30歳ごろに年下のシンクレア・ベイフィールドと出会い、事実婚の夫兼彼女のアマチュア芸能活動のマネージャー”として献身を注ぐ。フローレンスは相続した遺産でニューヨークで活動する音楽界の人間に経済的援助や慈善活動を惜しみなく続けてきた。ある日夫婦でオペラの演奏会に行き、感銘を受けた彼女は自分も歌のソロリサイタルをしたいと言い出す。実は本人はまったく自覚していないが彼女は”天性の音痴”だった。シンクレアは彼女が傷つかないように今までの彼女の演奏会に招待する人間を善良で品位のある人物だけに絞って招待やチケット販売をしていた。彼女の希望でプロの指揮者の指導とフローレンスお抱えのアマチュアピアニストを雇い、歌のレッスンをする。選考会でフローレンスに気に入られたピアニストのコズメ・マクムーン(サイモン・ヘルバーグ)は余りの歌の下手さにあっけにとられるが、指揮者エドワードは彼女を賞賛し平然とレッスンを続ける。。
とにかくフローレンス役のメリル・ストリープの演技の幅の広さに驚きました。そして何よりもコズメ・マクムーン役のサイモン・ヘルバーグの「顔芸(かおげい)」に何度笑ったことでしょうか。( ^^)
スティーヴン・フリアーズ監督は〈ロスト・キング500年越しの運命〉(2022年英)の監督でもあります。フローレンスは実際にカーネギーホールでの”人気を博した”歌手でした。夫の献身的な支援によって夢見たことをやり遂げた女性でした。
ちなみにシンクレア・ベイフィールドはフローレンスの死の翌年にかつての恋人キャスリンと結婚しなくなるまでの25年間を共に暮らしたそうです。(Wikipediaより)
※ピアフの永遠の恋人、マルセル・セルダン本人もとてもハンサムです。(*´ω`*)
※〈ロスト・キング500年越しの運命〉のレビューです。(=゚ω゚)ノ
〈The United States vs ビリー・ホリデイ〉、〈リスペクト〉、〈レイ〉ーブルース&ソウルミュージックの申し子たち
こんばんは。
ちょとお久しぶりです。今日は令和8年8月8日のぞろ目の日ですね。
今日はブルース・ソウルミュージックの世界で女王や神と称された3人の実話映画を紹介します。②③は活躍した時代が重なっており、それぞれがビリー・ホリデイの音楽に少なからず影響を受けています。どの映画も彼らの代表曲がふんだんに流れます。
ブルースやR&B,ソウルミュージックに全く素人の私なのでスマホアプリで音声を拾い曲名検索しました。どの曲も名曲なので印象的な曲名も記載します。
①〈The United States vs ビリー・ホリデイ〉(2021 アメリカ)
フィラデルフィアで娼婦の娘として生まれたビリー・ホリデイ(1915-1959)はニューヨークのハーレム(マンハッタン島の北部)を拠点にブルースで有名な歌手だった。第ei二次世界大戦後ミュージシャンを含む芸能人に麻薬が蔓延し、政府は麻薬取り締り局による捜査逮捕を強めていた。表向きは麻薬の取り締りだが実情は公民権活動家や白人による黒人への暴力行為を糾弾する黒人芸能人に対する見せしめ逮捕が目的となっていた。ビリー・ホリデイは依然として行われているアメリカ南部での黒人へのリンチ殺人を切々と訴える歌で以前から目を付けられていた。
スターとなったビリーを養分にする歴代の夫やマネージャー達はその歌を歌わないよう再三注意するが彼女は歌い続ける。取り締り局は夫を囲い込みビリーを麻薬所持の罠にはめ逮捕し投獄する。だが彼女は心折れることなく歌う場所を探し歌い続けるが。。44歳で散ったブルースの女王ビリー・ホリデイの物語。
冒頭の映像で映し出された写真でいきなりショックを受け、彼女の歌で引き込まれて行きます。彼女を金づるとする夫たちかしか知らなかったビリーは彼女への愛を無心に捧げる年下の麻薬捜査官ジミー・フレッチャーに徐々に惹かれて行く。彼女はジミーに「(過酷なショービジネスの世界でビリーの稼ぎ出す金の力で)自分を守ってくれる”愛”しか知らないのよ」とジミーの愛に戸惑うビリーは答える。夫や愛人マネージャーの裏切り密告で麻薬の所持容疑で投獄されるがジミーは彼女を守ろうとしやがて二人は愛し合うようになるが長年の荒れ果てた生活が彼女の体を蝕み。。。
病院で自分のそばに寄り添い続けうたた寝をするジミーを愛おしげに見つめるビリー。ジミーに自分の新作アルバムについて大衆の評判が悪いと聞いても気にしないが彼の評価を気にし、俺は好きだよと聞き安堵し喜ぶビリーの表情、泣けます。(;_:)
全般的に麻薬やセックスなど過激なシーンが出ますがこの映画では黒人の立場で社会的正義を求める魂の叫びと”取引によって成立する愛”ではなく本物の愛を見つけたビリーの人生を描いています。
エンドロールでビリーとジミーが社交ダンスを踊るシーンがあります。ジミーが2度彼女のドレスを踏むと「これはプラダのドレスなのよ!わかってる!?」と怒るビリーに「その当時にプラダはないよ!」とジミーは言い返す。この社交ダンスシーンは映画製作者たちがビリーが最後には幸せを手に入れたんだとのメッセージを観る者に伝えたかったのかなと感じました。
●All of Me:私のいいとこどりをしないで愛するならまるごとの私を愛してよ、と訴える女心(おんなごころ)の代表曲。
●Strange Fruit:「奇妙な果実」(公立高校教師ルイス・アレンからビリーにて提供された曲。彼女の代表曲となる。これが元でまさに彼女は死ぬまで政府に執拗な捜査に苛まれることになる。)
●Tain't Nobody's Business:私がどんな歌を歌おうと関係ないでしょ?と訴える彼女らしさがあふれる曲。
●Solitude:壮絶な環境で育ち夫にも恵まれない彼女の孤独を自己憐憫することなく歌に昇華した一曲。
♦ビリーに影響を与えたシンガーの映画:〈ブルースの女王〉(2015 アメリカ)
ベッシー・スミス(1894-1937)のお話です。ベッシーもビリーもジョン・ハモンドという目利きの音楽プロデューサーに見いだせれています。
残念ですがおすすめ度2の映画です。彼女の人間的な魅力の表現や彼女の作った歌曲の演奏、最後の結末の描き方など全てが中途半端なようでした。
②〈リスペクト〉(2021 アメリカ)
ミシガン州デトロイト最大規模の教会の説教師をする裕福な父とゴスペル歌手の母のもと三姉妹の長女として生まれたアレサ・フランクリン(1942-2018)。幼い頃に両親は離婚。生天性の美しい歌声に目を付けた父親から小さいときから毎週の日曜礼拝でのゴスペルを歌うよう命じられ、高校に通う年齢になっても学校には通わず父と共に巡回説教ツアーで各地を回っていた。
彼女の歌声はレコード会社の目にとまり、父の指示でコロンビアレコードと契約する。アルバムは四枚売り出すがなかなかヒットに恵ま、自分の歌のスタイルが確立せず焦りもがく。そして成人後も彼女を束縛・”支配”する父に反発心を深め、父が反対する歌手のマネージャー業をするテッドと結婚する。
しかし最初は彼女の音楽の良き理解者・マネージャーだった夫が彼女の人気が増すに連れ、嫉妬や支配に暴走しだす。自由を求めて父から逃れたアレサは皮肉にも夫の支配・束縛と暴力に悩むようになりアルコール依存が深くなる。アレサの精神や荒れ、バッグコーラスや作曲アレンジなどで協力し支えてくれた妹夫婦達ともけんかが絶えなくなり孤立して行く。
やがて偉大なブラックミュージックの先人達の模倣から自分独自のR&Bサウンドを見いだし、そして自分の歌手人生の出発点のゴスペルを土台とした音楽でアメリカで人気歌手となる。
●Think :間違いなく彼女の代表曲と言える。サビの部分は耳にしたことがある方も多いと思います。
●(You Make Me Feel Like)a Natural Woman : ありのままで愛してよ、受け止めてよ、と訴える曲。
●Respect: 映画の題名はこの曲から来ています。妹たちのコーラスも素晴らしいです。
「ひとりの人間として尊重(敬意を示)してよ。」と訴えかけます。
●Chain of Fools :どれだけアレサ・フランクリンが自由を求め続けてきたかがわかる曲。
③〈レイ〉(2004 アメリカ)
ジョージア州生まれのレイ・チャールズ(1930-2004)はシングルマザー家庭の2人兄姉の長男として育つ。幼少期に自分の目前で不慮の事故で弟を亡くし、その上自信も両目を失明する。全盲となったレイを母は自立できるように貧しいながら盲学校に入れ教育を受けさせるが過労がたたり心臓発作で急死する。盲学校で点字と本格的にピアノをマスターしたレイは音楽の道で食べて行くことを決め、ワシントン州に転居する。
生き馬の目を抜くような音楽業界と全盲のハンデと言う二重のハードルをレイは生来の頭の良さ、要領、鋭い勘で騙されながらも、自分に最良の環境を探し求め移動する。そんな折りにレイの才能を認めたレコード会社からスカウトで一気にスターダムを駆け上がる。愛する妻ビーと子供を家に残しコーラスの女性やツアー先のファンとの女遊びを繰り返すレイは稼ぐようになってから始めた麻薬の副作用が目立つようになるが。。
●Georgia On My Mind: 故郷を思い焦がれる名曲。日本で缶コーヒーの宣伝でも使用されました。※缶コーヒーが無性に飲みたくなる曲です。(^^)
●Unchain My Heart(私の心を解き放って):聞いて感じてください。_(._.)_
●Mess Around:レイ・チャールズ初期の代表曲
※彼女の着るプラダのドレスは〈風と共に去りぬ〉でスカーレット・オハラ役のヴィヴィアン・リーが映画とポスターで着用していたドレスに似ていて素敵です。
※フリーダム♪ フリーダム♬ フリーダム🎵とパワフルに歌っていたのはアレサでした。(^^♪
〈タッカー〉(1988)、〈遠いそらの向こうに〉(1999)、〈ソーシャルネットワーク〉(2010)ーもの作りに燃える格好よきアメリカの男たちー
こんばんは。
今回は自分が大好きなものを完成させること人生をかけた実話映画を紹介します。
①〈タッカー〉
プレストン・タッカーは第二次世界性大戦後の景気の良いアメリカ・デトロイトで自動車工場を経営し成功していたが、子供の頃から自動車が大好きでいつか自分の手で理想とする自動車を作ることを目標としていた。資本と人材・人員を厚めいよいよ自動車製造にのりだし同社産業の本場デトロイトからシカゴに工場を持ち派手に広告をだし世界中の注目を浴びる。しかし政財界の怖さを知らないタッカーはフォードなど三大自動車メーカーの安全性を批判するなどして敵に回してしまう。数々の嫌がらせを受け、自動車関連に強いファーガソン上院議員に相手にされず、タッカー自動車の晴れの発表会で。。
結末が知りたくてAIでタッカー自動車の結末を聞いてしまいました。皆さんは私のようなアホなことせず、この物語を観て下さいね。
②〈遠いそらの向こうに〉
1957年ウェストバージニア州の炭鉱で働く父、母、フットボールでスカウトされ奨学金で大学に通う兄の4人暮らす高校生のホーマー・ヒッカム。その年にソ連が打ち上げに成功したスプートニクを見たホーマーは自分の国もロケットを打ち上げられる、自分がその作り手になりたいと夢見るようになる。だが自分だけでは不足している知識を嫌われ者のクラスメートのクエンティンが持っていることに気が付き、彼に協力を呼びかける。やがて4人はロケット作りを始めるが頑固で自分の信念をまげない父に反対され。。
現代でホーマーが行った大規模な実験は恐らく広大な土地をもつアメリカでも許可がおりないと思われます。でもホーマーのロケット打ち上げ成功に対する執念が本当に素晴らしいです。
③〈ソーシャルネットワーク〉
Facebookで有名なMetaのCEOマーク・ザッカーバーグの学生時代を描いた映画です。
Facebook誕生のきっかけが彼女にふられたことだった、それだけでも面白いのですが、この映画で描かれるマークは親の立場から見ると、今では古い呼称とされるアスペルガー症候群ではないかと思わせるような円満・円滑な誠実性を基盤としたコミュニケーション能力の不足・欠如が窺えます。ハーバード大の学生であることを鼻に掛け自分が通う大学を見下すような発言や言葉の揚げ足取りをザッカーバーグにエリカはオタクだからではなく性格が最低だからと別れを宣言し立ち去る。
マークは腹いせに自分のブログに彼女についてあらゆる悪口を書きまくるがそれだけではカタルシスとして十分でなかった。彼は彼女にふられたその晩に一気にハーバード大学に通う女子学生の番付表や口コミ投票ができるサイトを立ち上げる。そのサイトはすぐさま知れ渡り大学内のサーバーが膨大かつ急速なアクセス数でダウンしてしまうほど人気となる。彼の才能に目を付けたハーバード大学の名門クラブに所属する双子の兄弟(アーミー・ハマーがひとり二役)に彼らが構想するサイト(ソフト)の作成を依頼されるが。。
この映画は現在に一番近いし現に活躍している人物なので興味深いです。最後のシーンも天才の人間くさい部分を描いていてくすっと笑ってしまいます。
●もの作り関連映画①:〈オッペンハイマー〉(2023 アメリカ)
原子力爆弾の生みの親J.ロバート.オッペンハイマーの半生を描いたパンドラの箱を開いた壮絶な映画です。
●もの作り関連映画②:〈Steve Jobs〉(2013 アメリカ)
●もの作り関連映画③:〈steve jobs〉(2015 アメリカ)
②③はappleのCEOの映画です。
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